○田舎館村空家等の適切な管理に関する条例

令和2年12月8日

条例第29号

(目的)

第1条 この条例は、空家等の適切な管理について村及び所有者等の責務を明らかにするとともに、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号。以下「法」という。)に定めるもののほか、空家等の適切な管理に関し必要な事項を定めることにより、生活環境の保全及び安全な地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 空家等 村内に所在する法第2条第1項に規定する空家等をいう。また、村内に所在する土地(原則として農林業用地を除く。)であって、常態として人が使用していないもの又はこれに類する状態にあるものを含む。

(2) 特定空家等 空家等のうち、法第2条第2項に規定する特定空家をいう。

(3) 所有者等 空家等を所有し、又は管理する者をいう。

(4) 村民等 村内に居住し、滞在し、勤務し、又は在学する者及び村内に所在する法人その他の団体をいう。

(5) 管理不全な状態 空家等が次のいずれかに該当する場合であって、当該空家等の周辺の生活環境を害するおそれがある状態をいう。

 外壁、屋根その他の建築材の一部が剥落し、又は破損している状態

 窓又は扉が破損し、不特定の者が侵入することができる状態

 雑草が繁茂している状態

 樹木の枝葉又は雑草が、隣地にはみ出している状態又は道路上にはみ出し安全な通行を確保する上での妨げとなっている状態

 ねずみ、はえ、蚊その他の衛生動物又は悪臭が発生している状態

 廃棄物が投棄されている状態

 からまでのいずれかに類するものとして村長が認める状態

(6) 危険な状態 空家等が次のいずれかに該当する場合であって、村民等の生命、身体又は財産に被害を及ぼすおそれがある状態をいう。

 老朽化若しくは風雨、降雪等の自然現象により空家等又は工作物等が倒壊し、又は空家等又は工作物等の建築材等が飛散し、若しくは剥落し、又は落雪するおそれがある状態

 風雨、降雪等の自然現象により樹木等に、不自然な傾きがある、又は明らかな腐食が見られる等、そのまま放置すれば、倒木するおそれがある状態

 又はに掲げるもののほか、管理不全な状態であって周辺の生活環境を著しく害するおそれがあると認める状態。

(所有者等の責務)

第3条 所有者等は、その社会的責任を自覚し、自らの責任及び負担において空家等が管理不全な状態等にならないよう、常に適切にこれを管理しなければならない。

2 所有者等は、空家等の適切な管理及び有効活用に関する村又は村民等の取組に協力しなければならない。

(村の責務)

第4条 村は、空家等の適切な管理及び有効活用に関し、必要な施策を総合的に講じなければならない。

2 村は、空家等の適切な管理及び有効活用に関する所有者等又は村民等の取組に協力し、必要な支援に努めなければならない。

(村民等の役割)

第5条 村民等は、村民等同士の協力又は連携により、空家等の適切な管理及び有効活用に関する必要な取組の実施に努めるものとする。

2 村民等は、管理不全な状態等である空家等があると認めるときは、村にその情報を提供するように努めるものとする。

(安全措置)

第6条 村長は、空家等が現に管理不全な状態にあると認める場合には、当該空家等の所有者又は管理者の同意を得て、危険状態の悪化を防止するために必要な措置をとることができる。

2 村長は、空家等が現に管理不全な状態にあると認める場合に、法第9条第1項の調査を行ったにもかかわらず、当該空家等の所有者又は管理者の氏名又は住所若しくは居場所を確知することができず、所有者又は管理者の同意を得ることができないときは、同意がなくても、危険状態の悪化を防止するための必要最低限度の措置をとることができる。

3 村長は、前項の措置をとった場合には、速やかに公告しなければならない。

4 村長は、第1項の措置をとった場合には、当該空家等の所有者又は管理者に対し、当該措置に要した費用を請求することができる。

(緊急安全措置)

第7条 村長は、空家等が危険な状態にあり、かつ、これを放置することにより村民等の生命、身体又は財産に被害を及ぼすことが明らかである場合であって、所有者等に指導等を行う時間的余裕がないと認めるときに限り、空家等の所有者又は管理者の同意を得ることなく、当該空家等の危険な状態を緊急に回避するために必要な最低限度の措置(以下「緊急安全措置」という。)を自ら講ずることができる。

2 村長は、前項の措置をとった場合に、当該空家等の所有者等に通知(法第9条第1項の調査を行ったにもかかわらず、該当空家等の所有者等の住所又は居所を確知することができない場合にあっては、公告)をしなければならない。

3 村長は、第1項の措置をとった場合には、当該空家等の所有者又は管理者に対し、当該措置に要した費用を請求することができる。

(専門的知識を有する者からの意見)

第8条 村長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、専門的知識を有する者の意見を聴くことができる。

(警察その他の関係機関との連携)

第9条 村長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、村の区域を管轄する警察その他の関係機関に必要な措置について協力を要請することができる。

(関係法令の適用)

第10条 村長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、関係法令を適用し、必要な措置を講ずるものとする。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、令和3年4月1日から施行する。

田舎館村空家等の適切な管理に関する条例

令和2年12月8日 条例第29号

(令和3年4月1日施行)